グランビルの法則で検証
以前、「グランビルの法則」を例にとって
記事を書いたことがありました。
と言っても記事の趣旨としては、
「グランビルの法則」云々ではなくて、
有効と思われる手法であっても、
実戦ではチャートの真ん中ではなくて
右端で判断しなくてはならない、ということ。
それと、「グランビルの法則」であれ何であれ、
それを使って利益を上げている人とそうでない人がいる、
ということは、手法そのものに優劣があるのではなくて、
どう取り組むかの問題では、と言いたかったのです。
ですが、見方によっては「グランビルの法則」が使えない、
というようにも読めてしまいそうなので、
グランビルの名誉のため(?)にも検証してみたいと思います。
グランビルの法則はオリジナルでは200日移動平均線らしいのですが、
短期トレードで200日線だけ、というわけにもいきませんので、
今回は長さの違う2つの移動平均線を使い、
両方が法則に当てはまるポイントで仕掛けることにしてみます。
狙いとしては、下落中の短期線から大きく下に乖離(買いサイン④)し、
かつ、上昇中の長期線を下抜いた(買いサイン③)ところです。
イメージとしてはこんな感じです。
(黄色い丸が仕掛けポイント)
○基本設定
対象期間:2000年~2015年
対象銘柄:東証1部全銘柄
終値150円以上、3日売買代金平均1億円以上
○条件設定
10日連続で50日移動平均が50日移動平均(5日前)より大きい
(1日前)安値が50日移動平均線の上
(当日)安値が50日移動平均線の下で高値が50日移動平均線の上
50日移動平均乖離率(安値)が-10より大きい※
※これより下げたら長期線がサポートとして機能していないと見なす
10日移動平均乖離率(終値)が-10より小さい
翌日の寄付で成行エントリー
エントリー翌日の寄付で成行手仕舞い
○資金設定
300万円
レバレッジ3倍
手数料300円
1銘柄上限50万円
優先順位は10日移動平均乖離率昇順
検証結果です。
2010年あたりから微妙な感じですが、
一応右肩上がりにはなっています。
ベースとしてはまずまずでしょうか。
今回は下げたところで仕掛けていますが、
反発を確認してから仕掛けるというやり方もあると思います。
また、移動平均線を下抜かずに
直前で折り返すパターン(買いサイン②)も
“直前”を定義してやることで検証できますね。
手仕舞いについても今回は何の工夫もしていませんので、
改善の余地があるかもしれません。
「グランビルの法則」は、視覚的な要素が大きいため、
特に複雑なことをするつもりはなくても、
定義するための条件が多くなってしまいます。
そのあたりが少々面倒な部分ではありますが、
前向きに考えれば、工夫のしがいがあるということです。