曜日のアノマリー検証
今回は、ちょっとした分析データを。
本の紹介ページに掲載している
「ラリー・ウィリアムズの短期売買法【第2版】」の中で、
(書評はこちらで書いています。)
日付や曜日によるアノマリーについて検証しているところがあります。
本の中では当然米国市場での検証なわけですが、
日本株ではどうなのか、
何らかの傾向が見られるのか調べてみます。
今回は、曜日によってパフォーマンスに違いがあるのかどうか、
極めてシンプルな方法で検証します。
検証ソフトはこちらを使っています。
⇒システムトレードソフトの紹介
〇基本条件
・対象期間:2000年1月~2015年9月中旬
・対象銘柄:東証1部、2部、ジャスダック、マザーズ上場全銘柄
・終値が100円より大きい(低位株を排除)
・売買代金の3日平均が1億円以上(流動性の低い銘柄を排除)
・手数料やスリッページは考慮しない(傾向を見るため)
まずは、単純に全対象銘柄を寄付きで買って大引けで手仕舞います。
勝率、期待値ともにやや不利な結果に。
日本市場は日中下げバイアスがある、
という話は以前からよく目にしてはいましたが・・・
どの曜日も全て期待値マイナスですが、
金曜日、次に月曜日が他に比べてよろしくないようです。
では、順張りと逆張りで違いがあるのでしょうか?
シンプルな条件で検証してみます。
まずは順張りから。
基本条件は先ほどと同じ。
銘柄抽出条件として、
・25日移動平均乖離率が5より大きい
エントリーのトリガーは、
・前日高値+1Tickで逆指値買い
手仕舞いについては、
・エントリーした日の大引けで全て手仕舞い
とします。
結果は・・・
全体としては勝率、期待値ともに若干の優位性が感じられます。
ですが、それ以上に月曜と金曜の違いが目につきますね。
月曜だけが唯一期待値マイナスで、金曜の期待値が頭一つ抜けています。
では、逆張りの場合はどうか。
基本条件はこちらも同じ。
銘柄抽出条件として、
・25日移動平均乖離率が0より小さい
エントリーのトリガーは、
・前日安値-1Tickで指値買い
手仕舞いについては、
・エントリーした日の大引けで全て手仕舞い
とします。
結果は・・・
全体としての優位性は順張りよりややよい感じですが、
曜日ごとの結果は真逆になりました。
こんなにもはっきりと違いが出るとは思いませんでした。
逆張りの方は、このロジックですと
落ちるナイフもつかむことになるので、
いわゆる、なんちゃらショックとかの影響が
大きいのかとも思いましたが、
全ての年で同じ傾向なのでそういうわけでもなさそうです。
原因は何かなぁと考えてみると、
やはり、週末リスク回避があるのかもしれません。
弱いやつは切ってしまって強いやつにシフトする。
その反動が月曜に来るのかな、と漠然と考えています。
オーバーナイトした場合どうなるか調べてみても面白いかもしれませんね。