イメージと現実とのギャップ
個人投資家・トレーダーの多くが相場から撤退させられてしまう。
そんな話をよく耳にします。
もしそうなのだとすれば、それはなぜなのでしょうか。
理由はいろいろと考えられますが、その一つには、
事前に抱いていたイメージとのギャップがあるのかな、と思います。
きっかけは何であれ、
相場の世界に入ろうとする理由としては、
資産を増やしたい、というのが普通かと思います。
(もしかしたら刺激が欲しい、スリルを味わいたい、
という人もいるのかもしれませんが・・・)
ですが、多くの人は、増やすこと、というか
増えることしか頭にないのではないでしょうか。
こんな資産曲線を思い描いているのかもしれません。
(曲線じゃなくて直線ですね。)
多少、リスクがあるということを意識していたとしても、
せいぜいこれくらいのイメージでいるのではないでしょうか。
ですが、実際には、それなりにまともな運用をしたとしても
こんな感じだったりするわけです。
それまで、自分が意図しない形で自分の資産が減る、
という経験をしたことがない人にとって、
この途中のドローダウンはキツイと思いますし、
それ以前に想像ができないんだと思います。
上のケースでは元本割れはしていませんが、
下のケースのようになることだって当然あり得ます。
これはもう耐えられないでしょうね。
一応、この図では時間がたてば回復していますが、
元本割れの最中は回復するかなんて当然分からないわけです。
だいたいそのあたりで、
・塩漬けを味わい尽くして、相場なんて儲からない、とあきらめる
・確実に勝てる手法を求めてさまよい始める
・取り返すための大勝負に出て資金を吹っ飛ばす
の3択になってきます。
まれに運よく大相場に当たって、最初から大きく増やす人もいますが、
その場合は、
・気が大きくなってリスクを取り過ぎ、暴落ですべてを失う
という結末が待っています。
結局のところ、知識不足、経験不足と
言ってしまえばそれまでなのですが、
経験して分かった時には
すでに痛手を負っている、というわけです。
ですが、それはもうある程度は仕方ないのかなと思います。
自分の資金を失う痛みを知って、
初めて資金管理の重要性が理解できるのかもしれません。
あっちのセミナー、こっちの教材とさまよい歩いて
初めて確実に勝てる方法なんてないことを知るのかもしれません。
そして、大抵の人はその過程で消えていってしまうんだと思います。
では、そうならないためにはどうしたらよいか?
これはもう、小さく始めること、そしてあきらめないで継続すること。
それくらいしかありません。
言うのは簡単ですが、それがまた難しいんですけどね・・・