シンプルさと複雑さ

株のシステムトレードを続けて何年か経つのですが、

さすがに何年も続けていると、

売買ルールのストックもそこそこ溜まってきます。

 

作ってはみたものの、似たような売買ルールがすでにあったり、

ちょっと使ってはみたものの、しっくりこなくて止めてしまったり、

そんな売買ルールたちです。

 

時々、検証してみて、

その後の経過はどうなったか見たりするのですが、

まぁ、たいていは右肩下がりです・・・

 

特に、やたらと条件設定が多くて複雑な売買ルールほど

ひどい成績になる傾向があります。

 

私の作り方が下手なだけという可能性はもちろんありますが、

条件を増やせば増やすほど、再現性は低くなると言えそうです。

 

 

ただし、設定した条件がうまくハマると

かなりよいパフォーマンスになったりもするので、

複雑だからダメとは一概には言えない面もあります。

 

 

 

一方で、条件設定が比較的少なくてシンプルな売買ルールの場合、

長めのドローダウンがあったりはするのですが、

トータルでは右肩上がりになる傾向にあります。

 

条件設定が少ないほど、再現性は高くなるものの、

安定性には欠ける、と言えそうです。

 

 

 

さて、それではどのようにすればよいのか、ですが、

今実際に機能している売買ルールの特徴を考えるのが早いですね。

 

私の使っている売買ルールの場合、

短期の逆張りでもブレイクアウトでも、

ベースとなるロジックはとてもシンプルです。

 

そして、そこにひと手間加えるのですが、

仕掛けのための条件ではなくて、

トレンドやシグナル数のフィルターを使うことが多いです。

 

イメージ的には、シンプルな売買ルールに

なるべく得意な場面で勝負してもらう、といった感じです。

 

この辺がシンプルさと複雑さの

バランスが取れるところなのかな、

と思っています。

 

 

ただ、株システムトレードに

どうしても付きまとう問題があります。

 

売買可能な上場銘柄が数千あるため、

多くの銘柄が仕掛け条件にヒットしても

資金的に全ての銘柄を取引することができません。

 

そのため、銘柄の抽出条件や

優先順位を設定する必要があるのですが、

それ自体が条件設定になるわけですから、

そこには常に過剰最適化の危険性があるわけです。

 

 

過剰最適化はシステムトレーダーの永遠のライバルです。

 

このライバルに打ち勝ち、

機能する売買ルールを作るには、

シンプルさと複雑さのバランスが重要です。

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