始まりと終わり
普通、どんなゲームやスポーツでも
始まりと終わりが決まっています。
野球であれば1回表から9回裏まで。
サッカーであれば前後半45分ずつの90分間。
引き分けのまま行くと延長することもありますが、
それでも終わりは決まっています。
ゲームでもそうですね。
ドラクエなんかですと、
主人公の故郷の村から始まり、
ラスボスを倒して終了。
裏ボスがいることもありますけど。
一方、相場は?というと、
一応、取引時間帯というのは決められています。
現物株でいえば、平日9:00~15:00ですね。
ですが、その中でいつ取引するかは自由です。
始値とか終値とかありますけど、
その値段で取引しなきゃいけないわけじゃありません。
いつ始めていつ終わる、というルールがなく、
いつ仕掛けてもいいし、いつ手仕舞ってもいい。
含み損を抱えても一時的な調整だと自分に言い聞かせて
持ち続けても誰にも文句は言われません。
これが野球の試合で、9回0-5で負けていて、
一時的に調子悪いだけだから、15回まで延長しよう、
なんてできませんよね。
9回の時点で点差がついていたらその時点で終了、
というルールがあるので、それに従うわけです。
従わなかったら、そもそも試合に参加させてもらえませんね。
野球に限った話ではありませんが、
世の中にはモノゴトがうまく進むために
いろんなルールが存在しており、
人はそのルールに従って生きている。
それは、法律であったり、モラルであったり、
スポーツのルールであったり、様々です。
そして人はそれに慣れてしまっています。
(社会の一員として生きる以上当然ですが・・・)
ですが、相場ではそんなルールは決められていません。
寄付きで買わなければならない、とか、
乖離率が○%になるまで買ってはならない、とか、
建値より○%下落したら手仕舞いしなくてはならない、とか
なんにも制約はありません。
それだけに何をどうしたらよいか迷ってしまい、
最悪の場合、「勝率100%の○○投資法」みたいな
高額商材に引っかかってしまったりするわけです。
何かに従ってさえいれば、
誰かに付いていきさえすればうまくいく、
というような世界ではありません。
始まりも終わりもなく、何のルールもない世界では、
自分でルールを考え、その妥当性を検証していくことが、
生き残るための唯一の方法だと思います。
始まりと終わりは自分で決めるしかありません。