戦いの最中に疑問を持ってはならない
ちょっと、想像してみてください。
あなたは短期トレードをしようと思っています。
そして、ある銘柄の上昇を見込んで、
株を買い保有したとします。
ところが、その銘柄はあなたの思惑に反して
どんどん下落していきます。
そこであなたは考えます。
「テクニカル的には明らかに売られ過ぎている。
反発を示すシグナルが出ているのに、
なぜこんなに下がっていくんだろう?」
あなたは必死にその原因となるような情報を探しますが、
その間にもどんどん株価は下落していき、
ついにストップ安に張り付いてしまい、
売るに売れなくなってしまいました・・・
おしまい。
どうでしょう?
想像していただけましたか?
さすがにリアルでの経験はないとは思いますが、
例は極端な方が分かりやすいと思い、
上のようなストーリーを書いてみました。
では、今回の話の問題点を考えてみます。
トレードという視点で見た場合、
相場はマネーを奪い合う戦場みたいなものです。
今回の例をリアルな戦場に置き換えてみましょう。
あなたの目の前に敵軍の戦車が現れ、
砲台をこちらに向けています。
あなたは考えます。
「あれ?偵察隊からの情報を分析した結果では
敵はもっと遠くにいるはず。
なんでこんなところにいるんだろう?」
あなたは必死に分析のどこが間違っていたのか、
何か見落としていた情報がなかったか探しますが・・・
・・・さっさと逃げないと死んじゃいますよ。
トレード中の「なぜ?」に何の意味があるのでしょう?
仮に原因が分かったところで何かできるわけでもありません。
自分の思惑と違ったという事実がわかれば十分です。
「なぜそれは起きるのか?起きたのか?」という問いは、
非常に大切で、とことん突き詰める必要があります。
ただし、それはトレード前の検証の段階と
トレード後の分析の段階においてです。
トレードの最中は、あらかじめ決めたポイントで参入し、
あらかじ決めたポイント又は時限で退出することだけを考えます。
戦闘中にのんびり考えていたら、瞬殺されるだけです。
戦いの最中に疑問を持ってはならない。
トレード中は心を持たない執行マシーンになりましょう。