投資とトレードについて

トレードは投資なのか?違うものなのか?

 

時々見かける議論です。

 

私は別にどちらでもよいのですが、

ちょっと考察してみても面白いかな、

と思ったので、書いてみます。

 


ひとくちに投資といってしまうと、

事業投資や設備投資、はたまた自己投資など、

範囲が広すぎてしまいますので、

金融商品、それも株式投資に限定して考えてみます。

 

投資もトレードも自分の資金を

株式というリスク資産と交換することで、

利益を得ようとする行為、という部分では同じです。

 

では、違いは何なのか?

 

まず、株式投資とはどういうものなのかを考えてみます。

 

以前、「そもそも株とは?」という記事でも触れたのですが、

株を買うということはその企業の一部を買うということです。

 

では、なぜその企業を買うのかといえば、

将来、その企業の価値が高まると思うからですよね。

 

あるいは、今は過小評価されている企業の価値が

いずれ正当に評価されることを狙っているのかもしれません。

 

いずれにしても、株式投資は価値を取引しています。

 

そして価値が上がる、ないし評価されるには

ある程度時間がかかるのが通常です。

 


一方、トレードはどうかというと、

基本的には企業の価値は気にしないですよね。

 

気にするとしても倒産や上場廃止が懸念されるような銘柄に

手を出さないようにするというくらい。

 

では、何に注目するのかと言えば、

株価そのものです。

 

前日より上がったの下がったの、

移動平均線より上だの下だの、

〇日高値をブレイクしただのと、

株価の動きに注目しますよね。

 

そしてその株価の動きを生み出しているものは何かと言えば、

市場に参加する人々の欲望、恐怖、パニックといった心理です。

 

この場合、基本的には短期的な動きになります。

 

理由は単純で、何十日間もパニックを起こし続ける人は

そうそういないからです。

せいぜい数日まででしょう。

 


さて、投資とトレードの違いを整理してみると、

 

投資は企業の価値を取引するもので、時間軸は長め。

 

トレードは市場参加者の心理を取引するもので、時間軸は短め。

 

ただし、リスクをとって株を取引きするという意味では同じ。

 

こんなところでしょうか。

 

もちろん、これは私が勝手に整理したものですので、

違う考え方もあるかと思います。

 

結局のところ、投資とトレードをどう定義するかは、

人それぞれでいいと思っています。

 

ただ、株を取引するなら、自分がどういう考えで

どのような取引しようとしているのか、

それはしっかりと意識しておいた方がいいと思います。

 

くれぐれも、短期の逆張りトレードを仕掛けておいて、

さらに下落してしまったとき、

優良株で割安だから買い増ししてホールドしよう、

なんて支離滅裂なことにならないようにしましょうね。

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