損切りすることの意義
損切りすることの意義について少し考えてみます。
何のために損切りをするのか?
と聞かれたら、
損失の拡大を防ぐため、
と答える人が多いでしょうし、
実際にその通りではあると思います。
損切りというのは、通常、
このポイントより逆行したら、
エントリーの根拠としている優位性が失われた
と考えられるところで行います。
つまり、保有している根拠がなくなった、
買いであれば、上がると考えた根拠がなくなったから手放す。
このポイントより逆行したら上がる確率が低い、
言い換えれば、より下がって損失が拡大する確率の方が高い、
ということが、あらかじめ自分で検証して
分かっているはずですから、
持ち続ける理由なんてないですよね。
わざわざ損が広がる可能性の高い方に
賭ける必要はありません。
このように、損切りすることの意義は、
損失の拡大を防ぐ、
ということが挙げられると思います。
ですが、損切りすることの意義としては
もう一つ大きなものがあって、
損失拡大防止と同じかそれ以上に重要なことです。
それは「時間のロス(機会損失)を防ぐ」ことです。
損切りポイントを過ぎたら戻す確率が低い、
というのは確かにそうなのですが、
所詮は確率であって、戻す可能性だって
もちろんあります。
ですので、持ち続けていれば含み損が消えるかもしれません。
ですが、問題はそれがいつになるのか、ということですね。
短期間で戻す、もしくはいつまでに戻す、
ということが分かっていればまだしも、
そんなことは当然分かりませんし、
戻らない可能性だってあります。
デイトレをしていて損切りせずに含み損を抱えてしまい、
1年後にようやくトントンで手仕舞いできたとしたら?
損失が出なくてよかった、と思うでしょうか?
1年間、市場の取引日でいったら250日くらいの間、
資金が拘束されてしまっていて、
他にチャンスがあったとしても
何もできなかったわけです。
もちろん優位性のある売買ルールであることが前提ですが、
最初にさっさと損切りして、
次のチャンスに向かっていれば、
1年後には最初の損切りのことなんて。
記憶にも残っていないんじゃないでしょうか。
結論として、損切りすることの意義は、
・損失の拡大を防ぐこと
・時間のロス(機会損失)を防ぐこと
にあると考えています。