相場における正しさ
以前、一貫性と柔軟性という記事でも書いたのですが、
相場ではいろんなところでバランス感覚が問われるのかな、
と思っています。
その一つが、今回の記事タイトルでもある
“相場における正しさ”です。
普通、何かものごとをうまくやろうとするなら、
そのための正しいやり方を求めるものだと思います。
例えば、車の免許を取ろうと思ったら、
正しい運転の仕方を学ぶわけですよね。
(そうしないと免許とれませんからね・・・)
また、何かの試験に合格しようと思えば、
そのことがらについての正しい知識を学びます。
もちろん、合格できるかどうかは
本人の頑張りしだいですし、運もあるかもしれませんが、
少なくとも出題範囲というのはだいたい決まっていて、
その中に必ず正解はあるわけです。
一方、相場ではどうでしょうか?
相場で継続して利益を上げるためには、
やはり正しいやり方があるのでしょうか?
結論から言えば、正しいやり方はあると思っています。
ただ、それは、試験問題に対する答え
みたいな正しさではなくて、
もっとアバウトな(?)正しさだと思っています。
イメージ的には、
1+1=2
ではなくて、
1+1=整数
(等式ではおかしいですが、イメージですので)
みたいな。
相場に対する正しいアプローチとしては、
やはりまず、資金管理をすること、だと思います。
ただ、具体的にどうするか、というレベルになると、
これが正解、というものはありません。
数学的に破産確率とかは出せても、
それが、メンタル面にどう影響するかは
運用者によって全然違うからです。
他に、正しいアプローチとして、
優位性のある売買ルールで取引すること、
というのがあると思います。
ただ、これも、
相場は、暴落などの行き過ぎが起きた時は、
その反動が起きやすいとか、
相場は、ある程度の期間、
一方向に動く(トレンドを形成する)ことがある、
といった程度のことなら正しいと言えますが、
RSIの期間は9日にすれば勝てるとか、
上昇トレンドは200日間続く、
なんてことは分からないわけです。
そこまでの正しさを求めてしまうと、
勝てる手法を求めてさまよう永遠の旅が始まります。
万能の売買ルールを作ろうとして、
いくつものテクニカル指標を複雑に組み合わせ、
過去にのみ通用するルールになってしまう、
というのが典型的な例かと思います。
それは、わざわざ自分で複雑な方程式を作って
解けなくなっている状態です。
もっとアバウトでよいわけですが、
アバウトであれば、間違うことも当然あります。
だからといって正しさを追い求めれば迷走するだけです。
結局、相場における正しさというのもバランスが重要で、
正しいアプローチを心がけながら、
正確さを追い求めすぎないこと。
そして、間違った時の対応を考えておくこと。
こんなところではないでしょうか。