相場は複雑で難しい
相場というのは、とても複雑で難しいものです。
株価の動きで考えてみれば、
個々の企業の業績はもちろん、
景気の動向や中央銀行の金利政策、
国の財政、国際情勢、外国為替の状況、
いろんな要素が絡み合っています。
そして、そういったファンダメンタル的な要素が
ダイレクトに株価に反映されるわけではなく、
その情報を得た人間がそれをどう解釈するか、
どんな行動を取るのかによって、
株価が動いていくわけですね。
人によって情報の解釈なんて違って当然ですし、
その人の考え方やスタイルによって、
買い、売り、様子見と、
行動もまた違ってくるでしょう。
さらに、その結果株価が動いたことに反応して
行動をとるトレーダーもいるわけですから、
ますますややこしいことになっていきます。
そんな複雑なものを複雑なまま把握しようとしたって
できるわけがありません。
(少なくとも私には無理です。)
では、どうするか、ですが、
2つのアプローチが考えられます。
一つは、多くの要素の中から、
相場への影響の比重が大きいと考えられるものを
抽出して分析する方法です。
株価の場合、それは企業の業績であることが多いと思います。
あとは中央銀行の動向も影響が大きいかもしれませんね。
もう一つは、株価の動きそのものを単純化してみる方法です。
過去○日間の値動きを平均化してみて今の値位置が上か下かとか、
過去○日間の値動きと比較して今の値動きが強いか弱いかとか、
なにがしかの基準を決めてしまって、今の状況を分析します。
その際に、単純化したものをいくつか組み合わせることで、
いろいろなパターンを分析することも可能です。
そして、過去の同じような状況のときにどうだったかを見て、
今後の動きを想定していきます。
以上の二つが相場という複雑極まりないモノを
分析するときのアプローチの方法だと思っています。
要するに、
前者がファンダメンタル分析、
後者がテクニカル分析
ということになります。
で、大事なことというのは、
いずれのアプローチも
複雑な事象の一部を切り取ったり、
思い切って単純化したりしているので、
当然ながら完璧なものにはなりえない、
ということです。
つまり、うまくいかないことがあって当たり前。
そういう前提で考えていれば、
多少調子の悪い時期があったとしても
一貫したアプローチを続けていくことができますよね。
(もちろん、優位性がないと意味はないですけど。)