自分フィルターの使い方
人は、何らかの行動や発言をするとき、
外部から仕入れた情報をもとにして、
自分なりの考えや気持ち、経験といったものを通して、
アウトプットしています。
つまり、インプットしたものを
自分フィルターに通したうえで、
アウトプットをしています。
なんか小難しく書いてしまいましたが、
人は日常的に自分フィルターを使っています。
例えば、料理をするとき、
初めて作るようなメニューであれば、
クックパッドとかでレシピを見て作りますが、
自分や家族の味の好みなんかを考えたりして
味を濃くする、薄くする、別の食材を追加する、
とか、アレンジを加えたりしますよね。
あるいは、テレビやネットで見たニュースを誰かに会って話すとき、
おそらく見たままを伝えるのではなくて、
知らず知らずのうちに自分の感想が混ざっていると思います。
人は外から得たものをそのまま使うことはあまりなく、
逆に全てを自分の内側から発する、
ということもほとんどなくて、
外部から得た何かに自分の経験を反映させて発現させていく、
つまり、自分フィルターを通して発言や行動する、
それが普通なんだろうと思います。
で、トレードおける自分フィルターの使い方。
まずは良い使い方です。
これは、トレード手法、
もっと言えば、売買ルールを選ぶ際に使います。
有料無料問わず、売買ルールは
探せばわりとたくさん見つかると思います。
(誰でも儲かる秘密の手法、とかじゃないですよ。念のため。)
基本的には何を使ってもいいとは思いますが、
何も考えずにそのまま使うのではなくて、
自分なりにアレンジを加えることが重要です。
つまり、自分フィルターを通すことです。
自分の大事な資金を賭ける売買ルールなんですから、
自分で検証して納得したうえでなかったら、
使い続けることはできませんよね。
そして使い続けなければ
売買ルールの統計的優位性を
活かすことができないわけです。
そういった意味では、
自分で検証して考えた末、
オリジナルのまま使うのが最もよい、
と判断したのなら、
そのまま使うのはありです。
しっかりと自分フィルターを通してます。
では、悪い使い方です。
それは相場や自分のポジションについて、
自分フィルターを通して見てしまうこと。
分かりやすい例としては、
〇月までに、〇〇〇万円必要だから、
〇か月以内に、相場で〇〇〇万円稼ぐ、
みたいな目標ですね。
トレーダーの都合なんて相場は知ったこっちゃないので、
合わせてくれるわけがありません。
また、自分のポジションが含み損になっているとき、
損失が出るのは嫌だから、
損益がトントンになったら手仕舞いしよう。
なんていうのもそうですね。
やはりトレーダーの損益がどうなろうと
相場は知ったこっちゃありませんので、
当然合わせてはくれません。
こういった場面では
自分フィルターを通すべきではないですね。
トレードにおいては、
売買ルールは自分フィルターを通して作り、
相場やポジションについては、
フィルターを通さずありのままを見る。
こんなところでしょうか。